過ぎ去った時間
華やかりし時間は過ぎ去り、今は静かにその時間の想い出を一人反芻しながら
やがて過去の記憶として心の奥底へしまわれてしまう事を悲しくもあり、それで
いてやっと安堵の時を迎える事が出来た歓びをかみしめつつ、頭上にそよぐ冷
たい秋の大気をただじっと、受け止めている。
そんな気分でこの万博会場の目玉の一つであった「グローバルループ」は自ら
の解体の時を待っているのではないでしょうか。
報告書を提出に、万博会場へ出張していた訳ですが、会場はまさに祭りの後と
いうチンケな言葉で表現してしまうのが一番適切かと思える様な、かつての一
日20万人が押し寄せていたとは思えない閑散とした姿を晒していました。右も
左も解体、破壊、再整備が始まっており、もうここがどこの国のパビリオンだった
のかわからない所もあります。
一緒にこのプロジェクトに携わった同僚とグローバルループを歩きながらしばし
の感傷にひたりつつ、本当に185日間が終わったことを実感するのです。協会本
部のあるグローバルコモン5(本部棟)内の、事務所正面の壁には開幕から一日
一枚撮影されていた様々なサイト内の表情が貼付けてあり、壁にコメントが書か
れていたりする大きな寄せ書きボードに。普段仕事で扱っているプロジェクトとや
はり規模、期間が桁違いに違うんだなぁという感慨も新たにするものだったなぁ。
EXPO2005。
終わった後も、まだまだエピローグは続いているのです。
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